久しぶりに本屋に立ち寄った。
新しい本は綺麗でいい。
岩波文庫の新刊の棚を眺めているとどんどんと時間が経っていく。
佐藤正午の『小説家の四季』は気になる1冊だ。
こういう本をいつか書いてみたい。
去年(まだ今年か)はまあまあ本を読んだ。
伊藤野枝から始まり、瀬戸内寂聴、ヤマザキマリと、女の人の物語をたくさん読んだ。
伊藤野枝は、村山由佳の『風よ、あらしよ』の小説が良かった。
そこから、瀬戸内寂聴の『美は乱調にあり』『階調は偽りなり』へと波及して読んだ。
瀬戸内寂聴『場所』は彼女が住んだ街を再び訪れて回想をする小説だけどとても面白い
瀬戸内寂聴の本は今年になってから幾冊か読んだが、どれもすごく良かった。 『場所』という作品は、彼女がこれまで住んだ街を再び訪れて回想する小説だけどとても面白い…
伊藤野枝という人の物語は本当にすごいのに、今ひとつ日本ではスポットが当たっていないと思う。
僕としては夫の大杉栄より大きな人物だと思うんだけど、僕が彼女を知ったのは本当にこの村山由佳の『風よ、あらしよ』を読んでからだ。
あの頃の不穏な日本の空気の中、伊藤野枝はとても力強く生きていた。
そして現代の最も力強い女性と僕が考えるのは、ヤマザキマリだ。
ヤマザキマリの漫画もそうなんだけど、僕は彼女の自伝的なエッセイがとても好きだ。
『国境のない生き方』『仕事にしばられない生き方』『男性論』など。
人生に悩んだときは、是非ともヤマザキマリを読んで元気を出していきたいと思う。
ヤマザキマリのインテリジェンス。彼女の語り口調は、これまでなかった新しいテキストである。
以前、『英雄たちの選択』というBSの番組で福沢諭吉を特集したときにゲストのヤマザキマリが語っていた日本の民主主義は、西洋から来てたった150年程度では、成功か失敗…
来年は、まとまったものを書きたいと思う。
具体的なものは何も見えていないが、最初の一行から最後の一行まで、力の限り書いてみたい。
まだ、いい時の自分ではないが、多分、戻っていけると思う。
沢木耕太郎がラジオで言っていたが批評する側でなく、作る側の人間になるべきだと。
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