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文学
夏目漱石『三四郎』は冒頭の汽車のシーンから里見美禰子まで何回、読んでも完璧だと思う。
夏目漱石の『三四郎』を読んでいる。 もう何回読み返したかわからない。 何回読んでも、完璧だと思う。 好きなもの、何もかも詰まっている。 昔から『三四郎』のことを面白い面白いと書いているが同じことばかり書いている。 しばらくこの感じは変わらない... -
文学
『フィールド・オブ・ドリームス』を映画館で見た宝物のような野球少年時代の1日
『ノマドランド』 こないだの金曜日に『ノマドランド』をみた。 久しぶりに部屋の電気を消してハーマンカードンのスピーカーの音できちんと洋画をみたが、やっぱりいいものだ。 映画の内容は、評価を僕は別の人から聞いて知っていたから評価以上の大きな揺... -
介護備忘録
手や身体が動くことと手記の関係。文章を書くことが自らの慰みになることを感じながら散歩をしている。
朝からいい天気だった。 風呂に入っていない父がずっと臭かったので、起きてきたのを見計らって身ぐるみ剥がした。 風呂に入れたわけじゃなくて着ているものを洗濯しただけだ。 風呂は絶対に入りたがらない。 それから昼ごはんを作り、母を車に乗せてスー... -
音楽
サブスクは死ぬまで解禁しないと宣言した瞬間、山下達郎はミュージシャンの中で一等賞をとった
大切な本やレコードだけは売らない 仕事帰りに、古本屋や中古レコード屋をハシゴして、3日に1回は何かを買っていたのは、もう10年も昔の話になる。 東京で暮らしていたときは、ネットの中のことなんか関係なく道端に色んな話題や見識があった。 スマホな... -
文学
ヤマザキマリのインテリジェンス。彼女の語り口調は、これまでなかった新しいテキストである。
以前、『英雄たちの選択』というBSの番組で福沢諭吉を特集したときにゲストのヤマザキマリが語っていた日本の民主主義は、西洋から来てたった150年程度では、成功か失敗かの結論は出ないというような説が、堂々としてカッコよくて、それ以来ヤマザキマリの... -
文学
瀬戸内寂聴『場所』は彼女が住んだ街を再び訪れて回想をする小説だけどとても面白い
瀬戸内寂聴の本は今年になってから幾冊か読んだが、どれもすごく良かった。 『場所』という作品は、彼女がこれまで住んだ街を再び訪れて回想する小説だけどとても面白い。 そして物凄く文章が上手い。 「五十嵐というラーメン屋の女主人は、小股の切れ上が... -
文学
行政書士を2年で廃業して、ハローワークで学校給食調理員の仕事を見つけてきた僕の考える自由について
行政書士は2年で廃業 最近は月から金で外へ働きに出ている。 2年前に始めた行政書士は9月で辞めた。 (下記の記事で、その時のことは詳しく書いています) 行政書士を辞めたのが、もったいないという声が囁かれるほど、もったいないことはない。 僕が嫌に... -
文学
『ティファニーで朝食を』を読み返す。ホリー・ゴライトリーを生み出したトルーマン・カポーティは天才だと思う。
ホリー・ゴライトリー ホリー・ゴライトリーという登場人物を生み出したトルーマン・カポーティは天才だと思う。 僕にとって文章のうまさというのは、女の人を書けるか書けないかの基準しかない。 漱石の里見美禰子を読んだ時なんか、もう就職しようかと思... -
文学
村上春樹『ノルウェイの森』。直子の葡萄色のセーターと幸せを祈る手紙にこころを揺さぶられる。
2日前の土曜日の朝、コーヒーを作ってから、ぼんやり本を読んでいた時に、また何か書いてみたい気がした。 強い気持ちはないが、あるこころの揺さぶりを思い出した。 読んでいた本は『ノルウェイの森』。 毎年、10月に一回読み返しているけど、毎年、新し...