瀬戸内寂聴の本は今年になってから幾冊か読んだが、どれもすごく良かった。
伊藤野枝から始まり、瀬戸内寂聴、ヤマザキマリと、女の人の物語をたくさん読んだ
久しぶりに本屋に立ち寄った。 新しい本は綺麗でいい。 岩波文庫の新刊の棚を眺めているとどんどんと時間が経っていく。 佐藤正午の『小説家の四季』は気になる1冊だ。…
『場所』という作品は、彼女がこれまで住んだ街を再び訪れて回想する小説だけどとても面白い。
そして物凄く文章が上手い。
「五十嵐というラーメン屋の女主人は、小股の切れ上がった美人で、片方の目が軽い斜視なのが、妙な色気を放っていた」(瀬戸内寂聴『場所』)
この箇所を読んだとき僕はひっくり返って、しばらく家の天井を見ていた。
それから何度もこの箇所を繰り返して読み込んだ。
何か大事なことを言い当てる表現がこれだと思う。
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