病院の待ち時間が長い。
予約として時間指定された時間に行っても、毎回、1時間、2時間と平然と過ぎていく。
年寄りの具合も時間とともに悪化していく。
ぐずり出しそうな両親に悪いけどもう少し我慢してな、となだめる。
名前を呼ばれるとホッとする。
しかし、通い慣れると、僕もしたたかな人間なので、やはり病院の人たちとも仲良くなるし、処方箋薬局でも好感を持ってコミュニケーションをとり、少しでも、病院へ行く苦痛を取り除こうと試みる。
その辺はよく出来ている。
ずっとこれが続くのかという萎えた気持ちをなんとか育てて、ようやく何事もないことのように日々を過ごしている。
要介護の父を月に1回の病院に連れていくのは苦行である。
病院はいつも融通の効かないシステムとして大きな壁としてある。
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