さしこのくせに

去年の4月ぐらいだったか、毎日のように大きな余震があって、僕は家がいつ壊れるかわからないような不安の中、ぼんやり眺めていた深夜のテレビ。

その中で地味な緑ジャージを着て、よく喋る女の子が僕のこころを捕まえた。

僕は夜中、一人で笑っていた。

喋る、喋る、挫折する。

その繰り返し。

その破綻っぷりが可愛いと思った。

それが指原莉乃だった。

「夢を見させてください」という言葉が彼女たちのほんとの言葉であることが僕にはわかる。

なぜだかわからないけど、わかるのだ。

多くの人のある種の不安はこころの空白であるということと、常に新しい人が新しい時代を作っているということと、媚びると古びてしまうということ。

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この記事を書いた人

三重県生まれ。現在は給食調理員をしながら両親と3人で暮らしています。趣味の読書と音楽鑑賞に加えて、自分でも様々なものを書いています。

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