いまいち完全燃焼しきれずに帰途についた。
家に帰ってくるとなんかざんないなという気分が高まる。
テレビもしばらく見たくない。
なにがあったのかというわけでもなく、基本的に気分のいい日なんて少ないものだ。
文章を書く前に挽いてある豆をさらに細かく挽いて、アイスコーヒーをつくった。
しかし、どんなにがんばっても40点のアイスコーヒーしかつくれない。
たぶん、そこには経験だけじゃ、どんなにがんばってもわからない、なにかがあるのだろう。
たとえば地球が人から聞いて丸いことを知るようなもので、実際、自分の目で見て知るというものじゃないんだろう。
ある日、誰かにこっそり耳打ちしてもらい、ここでこうやったら上手くできるよ教えてもらうようなことなんだろう。
その機会を待てばいいさ、といつも自分に言いきかせているのだが。
ときどきどうしてもアイスコーヒーを飲みたくなる。
ホットコーヒーなら、ドトールやベローチェに勝てるんだけど、アイスコーヒーは、どこにも勝てない。
どうしてだろう?
とりあえず40点のアイスを飲みながらレコードで、大瀧詠一を聴いている。
A LONG V・A・C・A・T・I・O・N というアルバムなんだけど、僕はラブジェネ以降、大瀧詠一が好きになったんだ。
雨のウエンズデイ、スピーチ・バルーン、恋するカレンの三曲が好きで、そこばかり聴いている。
レコードはCDのような便利な機能がないので、なんども席を立たないといけない。
レコードの世話をしながら、文章を書いている。
10年近く同じことを繰り返しているけど、俺は楽しいのか。
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