あのとき川に投げ込んだカギだった

今、auのCMで、ドントルックバックインアンガーが流れているけど、やっぱいい。

こないだ『多崎つくる』を読んでから、ずっと聴いている。

まったくの関係のないところで、奏でられている音楽なんだけど、僕がたまたま19歳の頃に、ヘビーローテしていた曲であり、19歳の不安定な自分を『多崎つくる』に読むことができたからであり、その頃の、果たせなかった思いや後悔が特に、僕のこころの中で、炎上しているんだと思う。

或いは、もう一方では、僕の中の部屋の扉がたぶん開かれたんだろうと思っている。

たぶん、それはしばらく閉じられていた扉で、僕ひとりの力では開かない扉なんだと思う。

僕がカギを開けて、もう一人の誰かがドアノブをまわしたんだ。

きっと。

そういう感じがなんとなくわかる。

ほんの少し前までは、今年の夏ぐらいに実家に帰ろうかとか考えていたけど、それはただ考えのままで、今では実家に電話することすら忘れている。

明日から、少しの間、また自由になる。

ドントルックバックインアンガーを部屋で聴くのもよし、『多崎つくる』を読み返すもよし、遠くへ行ってみるのもいいかもしれない。

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この記事を書いた人

三重県生まれ。現在は給食調理員をしながら両親と3人で暮らしています。趣味の読書と音楽鑑賞に加えて、自分でも様々なものを書いています。

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