フィッシュマンズが青春のBGM。吉祥寺を駆けずり回ってCDを集めていた時代の話。

昔、中国にある大連という街で1ヶ月生活したことがあるんだけど、その時、クラスメイトに音楽好きが一人いて、彼がCDウォークマンと一緒に持ってきていたCDを僕は今でも覚えている。

オアシス『ドント・ルック・バック・イン・アンガー』
ベン・フォールズ・ファイブ『ファースト』
フィッシュマンズ『オレンジ』
マリマリ『エヴリディ、アンダー・ザ・ブルー・ブルー・スカイ』
ミスター・チルドレン『深海』(教職員から借りていたもの)

以上の5枚のアルバムを僕らはヘビーローテーションで、
手のひらに乗るサイズの小さいスピーカーで聴きまくっていた。

オアシスなんてほんとは好きじゃなかったのに『ドント・ルック・バック』の冒頭ピアノが流れたら、ハッとするし、ベン・フォールズもときどきラジオで流れているのを聴くと泣きそうになる。

僕のアナザースカイは大連なんだろうなあ…

マリマリはたぶん知っている人はほとんどいないだろう。

僕も実はよく知らないけど、CDは一枚持っている。

彼女のバックをフィッシュマンズがやっているから、たぶんそのクラスメイトの彼は持っていたんだと思う。

ミスターチルドレンは僕らの世代では、全盛期がたぶんこの頃で、『アトミック・ハート』や『深海』や『ボレロ』は僕も持っていた。

とくに『深海』はその年に出たアルバムで、教職員のOさん(美人)が貸してくれて、僕らは毎日、それを聴いていた。

ある友達は『花』が大好きだった。

でもそのミスチルも僕の中ではフィッシュマンズにはかなわない。

フィッシュマンズは特別だ。

1968年に青春時代を過ごした人びとがビートルズを青春のBGMと言うなら、僕にとっての青春のBGMはフィッシュマンズだ。

吉祥寺の街をかけずり回って、中古のCDで揃えて、CDがすり減るぐらい聴いた。

バイトばっかで楽しい事なんてなにもなかったけど、毎日、大音量で聴いていた。

『MY LIFE』を聴けば、その日の疲れなど全部、吹っ飛んでしまう。

きちんとした暮らしがどんなものか知らないけど、音楽がない暮らしだったら僕は死んでいたし、音楽がないくらしだったら僕はカチコチの融通のきかない大人になって頭おかしくなって、やっぱり死んでいた。

音楽聴いてバイトばっかやってたから、こんなになっちゃった。

雨は降ってたけど、今は笑っていた

明日はどうでもよかった 今は笑ってた

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この記事を書いた人

三重県生まれ。現在は給食調理員をしながら両親と3人で暮らしています。趣味の読書と音楽鑑賞に加えて、自分でも様々なものを書いています。

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