ボールボーイの一生

ほんのりと夏の気配が見えてきたのかな。

気温が上がると、身体がとても調子がいい。

松井が8月に打ちまくるように、僕も、夏は調子がいい。

ただ打席に立つ機会がないだけだ。

このまま一生ボールボーイとして暮らすのか、それともボールボーイをやめてグラウンドを去るか。

答えは簡単だ、野球が好きならグラウンドで死ねばいい。

それだけだ。

新品の硬式球銀紙からはいで手で揉むのとか僕は好きだった。

夏場にみんなでホース持って、グラウンドに水まきするのも好きだった。

以外と難しくて、みんな先頭をやりたがらない。

ベンチでグラブみがいている先輩に誤って水かけて、しばかれた奴がいた。

多量の水まいている間も、僕らは水を飲めずカラカラだったけど、ずっと野球のことばかり考えていた。

ちなみに一番好きな球場は甲子園だ。

次の世界遺産候補。

早朝の甲子園練習でみんなで芝生のねっころがって、試合なんてどうでもええわとか言ってたら、初戦ですぐ負けたんだった。

相手は星陵。

山本省吾にコテンパンにされた。

追いかけるものが変わったけど、今でも白球を追いかけている。

いつのまにか白球がお金に変わってしまう人は淋しい。

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この記事を書いた人

三重県生まれ。現在は給食調理員をしながら両親と3人で暮らしています。趣味の読書と音楽鑑賞に加えて、自分でも様々なものを書いています。

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