糸井重里が書いていたけど、『モテキ 』の映画版はやっぱりいいようだ。
僕はテレビシリーズが大好きで、今、深夜にやっているのを録画して朝の出かけに見たりしている。
このドラマはなにがいいんだろうと考えていると、やっぱ私小説の要素がとても多く含まれていて、モノローグがふんだんに使われていることが、がっしりと僕の気持ちを掴んでいるんだろうな。
主演の森山未来はすごく良くて。
『その街のこども』もそうだけど、語り口調がとても親しみやすい。
映画やドラマがモノローグで進行するとなにがいいかというと、そこにはきっと共感が生まれて、僕は、あなたは、その物語の中に簡単に入り込むことができる。
そうして、その物語がもし恋愛ものだったら、ヒロインは、たぶん現実のヒロインとシンクロする。
そういうものに訴えてこそ、物語は加速する。
そういう物語は、負のものが負のもの以外に変わるか変わらないかぐらいがちょうどよくて、恋愛ものは決して結ばれてはいけないし、結果が悪くても、よくてもハッピーエンドで笑えなきゃいけない。
僕がフィルム・ノワールに興味ないのもたぶんそういうものに未来を感じないからなのではないかとこれを書きながら、ふと思った。
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