午後の最後の芝生

7月だ。

テレビでは、節電と猛暑のニュースをどーせ、やんてんだろうなと思いながら、見ないことにした。

毎日、暑いがやるしかないのである。

こういうときは黙々と仕事をするのが一番だ。

明日も朝から、いろいろやることがある。

たて看つくったり、ポスター貼り変えたり、汗ながしながら出来る仕事がある。

嬉しいかぎりである。

ほんとはトランジスタラジオがあればいいのにと思いながら、誰とも喋らずに黙々と作業をする。

僕は手際がいいので、すぐ終わってしまうんだけど。

あとは朝までに入った注文を片付けてしまう。

その間に店番をして、午後は色々とまた様々な雑事をこなして、一日が過ぎていく。

村上春樹の小説で『午後の最後の芝生』という作品があるんだけど、それは彼が庭師のアルバイトをしていた頃の話なんだけど、本来、自分のやるべき仕事というものの定義がその小説に書かれていて、黙々と淡々と完璧にこなし、庭で汗まみれになって充実している姿が僕の中では目指すところである。

その中では出世とかどーでもよくて、おカネなんて暮らしていけるだけでよくて、満足も不満も聞えてこない。

黙々と淡々と完璧にこなすことがなにより大事なのである。

もちろん僕はまだ完璧じゃない。

でも完璧を常に目指している。そしてそれに近づいている。

そしてそういうものが感じられる仕事しかできない。

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この記事を書いた人

三重県生まれ。現在は給食調理員をしながら両親と3人で暮らしています。趣味の読書と音楽鑑賞に加えて、自分でも様々なものを書いています。

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