ひょっとしたら前にも書いたかもしれないけど、僕が好きなキャッチコピーがあって、それは糸井重里が、新潮文庫の夏の広告の為に書いたもので、僕は夏が近づくといつもそれが頭の中でぐるぐる回りだして、とても幸せな気分になる。
「想像力と数百円」
ビシッと何かを言い当てる力がある組み合わせである。
でも、これは今は使われていない。
使用するにあったって何か大人の事情があるからなのか、それとも単に時代に合わないという判断なのか、僕にはわからない。
これは背景が80年代だったからよかったんだよ、と言われたらそうかもしれないと思う。
人々は誰も、想像しなくなり、数百円の小銭を惜しんで本を買わなくなったから。
最近では、文庫が数百円で買えない時代になったというのも一つだ。
でも好きな本は手元に置かないと、本への愛は育たないし、知識は身につかない。
もちろん、大人になったら本なんか読まなくたって生きていける。
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