ある季節の変わり目に

ときどき自分のやっていることが間違っているのではないかと不安になることがある。

これでいいのかと思うときがときどきある。

でも自分で決めたことだから。

後悔したくないから。

ただ生活して暮らすだけなら、僕は東京で粘って33歳までいた意味がない。

東京での暮らしより、故郷での暮らしのほうが豊かに決まっている。

母は小説を書くなら、「うちの二階空いてるから」そこで書けばいいと言う。

でも、そこで書くものと、東京で不安の中で書くものとはぜんぜん違う。

母は僕に家庭を持ち、家を持って欲しいのである。

大学を出るときもそうだった。

僕は就職もしない、実家にも帰らない、やりたいことはない。

とんだドラ息子だった。

今もそうである。

人間はそうは簡単には変わらないのである。

でも、ただムダに時間が流れているわけではない。

地震以後。

日常は戻りつつあるけど、それはこれまでの日常ではないと感じている。

日常は僕らを今までと違うところへ連れて行こうとしている。

僕だけが同じ場所へ戻ろうとしても戻れない。

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この記事を書いた人

三重県生まれ。現在は給食調理員をしながら両親と3人で暮らしています。趣味の読書と音楽鑑賞に加えて、自分でも様々なものを書いています。

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