4つの条件

ジャズを聴いている。

ジャズはいいジャズとそうでないジャズがはっきりしているから、あんまり僕自身の好みに安定感がなくて、語れない分野である。

ただ、それでもときどきいいなあと思うときがあり、そういういいなあと思ったときに買った盤を何枚かあって、ジャズが聴きたいときにはそういうものを聴いている。

だいたいがマイルス・ディビスである。

音楽に好き嫌いはあんまりないのだけど、ジャズは、ロックと比べて僕にはわからない領域がある。

わからない領域があるということは、20代の時間のたくさんある時期、ロックのように次から次へと聴き漁らなかったわけで、好きの度合いでいくと、やっぱりロックの比じゃない。

ただ、無人島へ一枚しかレコードを持っていけないとしたら、僕はマイルスの『ラウンド・アバウト・ミッドナイト』を持っていく。

このアルバムは僕の好きな条件を全部、満たしている。

まず、古くさくないこと。

そして前衛的でないこと。

さらに詩的であること。

最後に都会的であること。

どれか一つでも欠けると好きにはなれない。

この4つが揃うことは結構、難しい。

都会的であるとどうしても前衛くずれになってしまうし、詩的につくるとどうしても前にあったものになる。

ピタッとこの4拍子が揃っていると、僕はハマってしまう。

それは音楽だけでなく、あらゆることにあてはまる。

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この記事を書いた人

三重県生まれ。現在は給食調理員をしながら両親と3人で暮らしています。趣味の読書と音楽鑑賞に加えて、自分でも様々なものを書いています。

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